旅犬・登山犬を名乗るからには高所を避けて通ることはできません。ちょっとした空中さんぽを楽しむことができる吊り橋を渡ります。
高原の集落・洞川
洞川と書いて「どろがわ」と読む。奈良県南部の山中、標高約800mに広がる高原の集落。背後には修験道の聖地・大峯山脈(おおみねさんみゃく)が聳え洞川集落は古くからその登山口としての機能を有してきました。
吊り橋へ上がる登山道
先ほどの眺めはこちらの吊り橋からのもの。
集落北側の斜面を周遊する遊歩道・洞川自然研究路のちょうど中間地点に吊り橋が架かっています。
この地点は集落からかりがね橋へ直接登ることができる地点。
かりがね橋のほか上部の遊歩道と合流すると面不動鍾乳洞(めんふどうしょうにゅうどう)方面にも行くことができます。面不動はふもとからモノレールに乗車して上がることも出来るので、片道はそれを利用して下山せずに遊歩道を歩いてかりがね橋に向かうのも、一つ手であるように思います。
龍泉寺付近の登山口から上がると5分もしないうちに遊歩道と合流。
それから1,2分もしないうちに吊り橋の渡り口へ到着です。
かりがね橋
延長120m、昭和55年(1980)着工、翌56年3月竣工。自分が生まれた年!
奈良県の天然記念物であるイワツバメが山と山に掛かるスマートな姿形を吊り橋に例えたもの。との説明があります。
ドギーと同じく飼主も高いところは苦手ですがこの吊り橋は大丈夫な予感。
◎板がびっしり敷き詰められていて隙間が無い
◎フェンスで覆ってある。顔より高いのでなお良し
◎そんなにたくさんの人が訪れる場所ではないから、予期せぬ揺れを心配しなくて良い
吊り橋の上から眺める洞川集落。色鮮やかな屋根がとってもカラフル。この部分だけ切り取るとミニチュアの街を眺めているようです。
夏は涼しく冬は厳しい寒さに閉ざされる洞川集落。冬は積雪が見られる事もあってか雪国で見ることができるような切妻屋根が多いように思います。
しっかり腰を落としてびくとも動きません。橋の上に現れた茶色いお地蔵様です。
ドギーはダッコで抱えて渡りました。同じ奈良県の「谷瀬の吊り橋」にこそ及ばないもののなかなか本格的な吊り橋。
この日はひとけがありませんが洞川は関西都心から手頃な距離に位置している別世界ということで、シーズン土日はハイカーで賑わいます。渡る人数が多いと揺れて揺れて恐ろしい事でしょう。
吊り橋を渡り切った先に展望台があります。前面の植林が刈り払われて展望が期待できますが、
「山上ヶ岳(さんじょうがたけ)/1,719m」が見えます。
山上には世界遺産「大峯山寺(おおみねさんじ)」がありますが、有史以来厳格に女人禁制を守り続けている修験道の聖地。大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)の通過地点でもあります。
山上ヶ岳へは北は吉野から入山して縦走することができますが、洞川(※この谷間)から直接入山/下山することも可能。女人禁制のためこの山に限っては女性が行くことはできませんが、逆に男子に生まれたならここは是非一度経験して欲しいお山です。
登山犬ドギーと大峯山系を登った時の記事です。