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2021-01-18

車で山頂まで行くことができる県境の山<中津明神山/愛媛県久万高原町・高知県仁淀川町>


旅犬ドギーは登山犬でもあります。標高こそ登山のそれですが、今回は山の頂上を目指すドライブ。身体を使うことで得ることが出来る登山の悦びとは別物ですが、これはこれで有難いお山です。

この標高なのに送電線が残念な感じですがそこは目を瞑って。1,000m超えの山を楽しみます

 

自家用車で頂上へ行くことができる山

山を目指す道路は途中まで県道。アンテナ類がある場所が頂上です

その山へは国道33号の名野川郵便局(なのかわゆうびんきょく)付近から高知県道363号中津公園線に分岐して向かいます。高知側から来た場合、信号を鋭角に曲がって県道を登って行く感じです。

県道に分岐してすぐの場所にあるのが「中津渓谷(なかつけいこく)」
目が覚めるような美しい水の流れを見ることができる渓谷で、それを間近で感じるための遊歩道や日帰り入浴もできる宿泊施設があります。

中津渓谷・ゆの森さん→https://www.yunomori.jp/

頂上まで自家用車で行くことができるのが、この山最大の利点

行けると言ってもご覧の通りの道幅。対向車が来たらスーパーバックの刑が待っています。自分の車はホンダのフィットですが、これがジャストサイズ。幸い離合は無かったのですが土日週末などは大変だろうなあという印象です。

頂上まで舗装されているので、中型車までの大きさのバイクでのツーリングにお勧め。その際のグルメは近くのドライブイン引地橋さんのおでんで決まりです。

 

天空の道

視界が開けた地点で車を停めて写真を撮ろうとしたのですが、ドギーの頭がじゃま

標高1,300m辺りがこの山の森林限界のようで、登るにつれ背の高い木が姿を消していきます。ここからがこのお山の楽しいところ。素晴らしい山の稜線を存分に眺めることができます。

天空の林道と称される稜線沿いの道

この道はどこまで延びているんだろう。そう思わせる稜線上の道は人呼んで「天空の林道」。正式名称は林道上名野川線。
同様の道として同じ愛媛県の瓶ヶ森林道がすっかり有名になりましたが、この山にも天空を感じることができる道があります。
ただしこちらは未舗装。さきほど「バイクツーリングにお勧め」と申し上げましたが、天空の林道に行くなら話は別。オフロードを走ることができるバイク限定です。自分はまだこちらへは行ったことがないのですが、以前調べた時に確か行き止まりだったような記憶があります。不確かな情報です。

この辺りは林道がある稜線が県境になっていて、左が愛媛県・右が高知県になります。

 

レーダー雨量観測所

球形の施設にはそれなりの理由あり

下から見えていたアンテナが間近に見えてきました。アンテナではなく気象観測装置のようで、丸いドーム型の施設は「レーダー雨量観測所」
ここから放たれる電波が雨粒に当たって返ってくるまでの時間と反射の強さを基に、雨量や雨が降っている位置を測定することができるそうです。球形になっているのは四方八方に電波を放出するため。その計測範囲は半径300kmくらいだとか。その範囲だと四国全体はもちろん中国地方の瀬戸内海側も守備範囲に入って来ます。
山頂まで道路があるのはこの施設の恩恵と言えます。

 

中津明神山

中津明神山(なかつみょうじんさん/高知県仁淀川町・愛媛県久万高原町/1,541m)

二つの地名が合わさった不思議な山名は、頂上が愛媛高知両県の境界に位置していることに由来。

愛媛…中津山
高知…明神山
それぞれの呼び名を合体させたもの。山頂にはそれぞれの県(國)ごとの神さまがいて、その祀り方も異なっています。

標高1,541mと言えば結構な高さですが、


2,305m…富士スバルライン5合目(山梨)

1,584m…八甲田山大岳(はっこうださんおおだけ、青森) 世界最大規模の山岳遭難が発生した地<雪中行軍遭難記念像/青森県青森市>
1,541m…中津明神山(愛媛・高知)
1,506m…阿蘇山中岳(熊本) 活火山に近付くことができる場所<阿蘇山上広場/熊本県阿蘇市>
1,492m…石鎚山土小屋遥拝殿(愛媛) 登山犬ドギー、西日本最高所へ。前編<石鎚山/愛媛県久万高原町ほか>

日本の山の高さランキングを見ると、中津明神山と同じくらいの高さに名だたる名山が名を連ねています。中津明神山より標高は低くても日本百名山に選ばれている山もあります。百名山は個人が私見で選んだものですし山の魅力は高さで決まるわけではありません。中津明神山も日本が誇る名山の一座です。

 

鳥形山鉱山

中津明神山の南側にある白い丘に注目

この時天気が曇り空で眺望を楽しむにはそこまで条件が良いわけではありませんが、特徴のある山がいくつか見えています。中央のとんがり山周辺に白い大地が広がっているように見えますが、

日鉄鉱業鳥形山鉱業所(にってつこうぎょうとりがたやまこうぎょうしょ/高知県須崎市)

山の上に広がる異空間は石灰石を採掘する露天掘りの鉱山。白く見えるのは石灰の色素によるものです。なんせ巨大なもので、中津明神山や石鎚山から眺めることができますし、google earthでこの場所を見るとこの部分だけ万年雪が積もっているように白く表示されています。

この写真は中津明神山からではなく、鳥形山鉱山近くの展望台に行った時に撮りました。

 

石鎚山

天空の林道の方角に西日本最高峰・石鎚山の姿

写真の中央やや右に台形の山がありますが、石鎚山(いしづちさん/1,982m)が見えています。西日本で一番高い山で以前ドギーと一緒に登ったお山ですが、石鎚山山頂から中津明神山を探すのは簡単。雨量観測レーダーが乗っかっている山がこちらです。

 

春の山はお花畑

春から夏に季節が移ろうかというタイミングでの訪問ですが、山上にはたんぽぽが咲き乱れていました

樹木の種類によっては森林限界を超えるため生育できないのがこちらの場所。タンポポのたくましさに恐れ入ります。

中津明神山へは梅雨前に来るというのも一つ大きなポイントで、梅雨以降の雨が多い時期になると土砂崩れなどで道が通行止めになることがよくあります。災害の規模が大きかったり秋季に発生して冬期通行止めまで時間があまり無ければ、そのまま補修せず越年…ということも珍しくありません。
実際以前こちらに来ようとしたことがありますが、その時は落石で通行止め。この日再びトライするまで何年も経ってしまいました。ドライブで中津明神山に来るのであれば、4月5月がベストシーズンです。

 

散策を切り上げて下山

戻る場所を心得ているのは安心材料

なかなか来ることが出来ない場所なので、山頂周辺を散策したり風景写真を撮ったり。楽しんでいるうちにドギーがいなくなったな、と思ったら先に車に戻っていました。早く行こうよと言わんばかりの目でこちらを見て来ましたが、なかなか来れない場所にせっかく来ることができたんだから、もう少しゆっくりしようよ…

中津明神山は車で頂上へ行くことができて、県境跨ぎができて、絶景を見ることができる利便性の高い山。
ただ、道が細いです。車の運転に十分注意する必要があります。土砂崩れで通行できないことがよくあります。事前の情報を収集してから行くようにしましょう。

 

中津明神山

旅の期間

令和元年5月


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