高知県の代表的な岬のうち、東のほうで存在感を示しているのが室戸岬。台風の通り道になることが多く夏になると予測進路などでこちらの岬の名前が聞かれることは珍しくありません。
地球が丸く見える場所
歴史的には若き日の弘法大師が室戸岬に留まりそこで得た体験から空海と名乗ったことが知られており、その地点とされる御厨人窟(みくろど)は岬の東側にあります(映像にはありません)。
岬を周回する道路沿いに立っている銅像は幕末志士の中岡慎太郎(なかおかしんたろう/1838-1867)。同じく銅像となり高知市の桂浜に立つ坂本龍馬とは向き合うように立っているとされ、岬観光の旅人が立ち止まって像を見上げる姿をしばしば見ることができます。
海からそそり立つ室戸の台地上に立つ白い建物は室戸岬灯台(むろとざきとうだい)。初点灯は明治32年(1899)で当初の光源は石油ランプ。大正6年(1917)に電化されました。その後、昭和9年(1934)9月の室戸台風や昭和20年(1945)3月には米軍艦載機による機銃掃射による破損等がありましたが、都度補修が行われほぼ原型のまま現在も運用されています。
海に向かって光を照射するレンズの大きさは直径2.6mの大きさを持ち、同種の第一等フレネル式レンズを持つ灯台は国内に5ヶ所しかない貴重なものです。
前述の空海伝説に由来する四国八十八ヶ所の第24番札所最御崎寺(ほつみさきじ)があります。寺がある場所は台地の上で灯台の後ろ(北側)に位置しています(映像にはありません)。
順打ち(時計回り)で四国八十八ヶ所を回っていて、ここより前の札所となるのは第23番薬王寺(やくおうじ/徳島県美波町)。札所間距離約80kmは全行程の中で足摺岬(第37番~第38番)に次ぐ長さになっています。
室戸とドギー
室戸へはうちのドギーともちろん訪れています。この場所は室戸岬から東海岸を少し北に行った場所で、鹿岡の夫婦岩(かぶかのめおといわ)と呼ばれる巨岩が数本立ち並んでいる場所。第23番薬王寺からの長い道のりでも通る場所です。