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そらうみ旅犬ものがたり

目指せ信濃十州越え。三河から通じる塩の道<愛知県豊根村/長野県阿南町>

「♪信濃の国は十州に境連ぬる国にして♪」とは長野県歌「信濃の国」第一番最初に出てくる歌詞。日本最多の八県と県境を接する長野県へその一つである愛知県からアクセスします。

古くは三河から信濃へ塩等を運んだ交易の道

日本最多の県境を有する長野県

愛知県(東三河)と長野県(伊那盆地)を分ける標高1,060mの「新野峠(にいのとうげ)」

古くは三信國境(さんしんくにざかい、三河・信濃)として多くの旅人の往来を支えると共に、内陸の信濃國にとって重要な産物であった「塩」が尾張・三河から信濃に向けて運ばれた道。

十州…越後、上野、武蔵、甲斐、駿河、遠江、三河、美濃、飛騨、越中。
現在の県としては…新潟、群馬、埼玉、山梨、静岡、愛知、岐阜、富山。いずれも全国最多
逆に最も県境が少ないのは長崎県。佐賀県と一県接するのみ

現在は国道151号(長野県飯田市-愛知県豊橋市/131.8km)として整備されており、県を越えた行き来が可能。東方には浜松(=遠江國)から長野県へ向かう国道153号がありますが、県境の青崩峠(あおくずれとうげ)が道路未開通。そのためこの道を通るか県道に迂回して兵越峠(ひょうごしとうげ)を越える必要があるため、このルートに一定の需要があります。

愛知県人口最少自治体

愛知県北設楽郡豊根村(あいちけんきたしたらぐんとよねむら)

海部郡飛島村(あまぐんとびしまむら)と並んで愛知県に存在する二つの「村」の一つ。平成17年(2005)11月に隣接する富山村を編入して人口が1,000人台に乗りましたが、それでも愛知県で最も人口が少ない自治体。もっともその富山村自体が「離島を除く人口最少自治体」でした(現在は高知県大川村)。

こちらの場所を訪れるためには愛知県内を通ってきますが、大都会や大規模自動車工場などが立ち並ぶ愛知の景色からは信じられないくらいの秘境風景が、このエリアに広がっています。

信濃十州越え・二國目

ある冬の日の峠越え

冬こそ晴れた日の眺望が素晴らしい。高い山々に囲まれて冷涼な長野県ですが雪自体は富山や新潟と接する北信エリアや、標高が高い場所を除いて少ないイメージ。乾燥してとことん寒いイメージ。どうでしょう。

信濃國に存在する十州の峠の一つを越えました。以前、新潟県と接する県境は越えたことがあるので、これで二國目。これまで特に意識することはありませんでしたが、ドギーの長野県旅は「信濃十州越え」をテーマに旅すると楽しそう。駿河(静岡県東部)と越中(富山県)の國境は難しそうですが…

長野/新潟の県境記事はこちらです。
日本一長い川と豪雪地帯にある県界<宮野原橋/長野県栄村・新潟県津南町>

 

信濃路らしい冠雪した山々の風景

信濃路に入りました

道路脇に除けられている雪がやや増えた気がします。より内陸、そして北側斜面になるので太陽の恩恵が少ない加減でしょうか。日陰に融けた雪が凍っている部分があったりするのでゆっくり注意深く峠を下りて行きます。

峠の下り道、所々で顔を出す信州らしい峰に雪を抱いた高い山々

方角的に南アルプス。聖岳(ひじりだけ/3,013m)や赤石岳(あかいしだけ/3,121m)が見えている感じでしょうか。ドギーとの登山で3,000mの山々に登頂したい憧れはありますが、犬を連れてのそれは国立公園であった制約が多く叶えてあげられそうにありません。なので見るだけでも。それも天気が良くての事なので今回は幸運でした。

今回訪れた場所

新野峠(にいのとうげ)

日程

平成29年(2017)2月


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