無人駅かつ木造駅舎を有する駅としては日本で最も北に位置する抜海駅ですが、2024年を以って廃止になる旨が報道されました。
日本最北の木造駅舎の存続が危ぶまれています
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旭川から稚内への鉄道路線は1922(大正11年)11月に全線開業を果たしていますが、音威子府(おといねっぷ)から北は現在のルートではなく、オホーツク海側へ出て浜頓別を経由するルート(旧天北線)が先に宗谷本線として開業しました。そのため抜海駅を含むルート(現宗谷本線)は後年建設された経緯があります。
豊原方面
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————————大泊港(コルサコフ)
│⑧ │③
稚内港(稚内)-⑧-稚内(南稚内)-①-浜頓別
│⑤ │
抜海 │
│⑤ │
兜沼 │
│⑦ │
幌延 │①
│⑥ │
問寒別 │
│④ │
誉平(天塩中川) │
│② │
音威子府——————│
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旭川方面
①1922(大正11年)11月 初代宗谷本線(旧天北線ルート)開業
②1922(大正11年)11月 音威子府-誉平(天塩中川)
③1923(大正12年)5月 稚泊航路開設
④1923(大正12年)11月 誉平-問寒別
⑤1924(大正13年)6月 稚内(南稚内)-兜沼 ※抜海駅開業
⑥1925(大正14年)7月 問寒別-幌延
⑦1926(大正15年)9月 幌延-兜沼
⑧1928(昭和3年)12月 稚内港開業
抜海駅は近年駅利用者が2名以下という年が続きJRとしては廃止にしたいところを、稚内市が維持管理費を、地域住民が保全活動を行い維持してきました。今回稚内駅が来年度はそれを更新しない旨を発表しました。そのことを受けてJR北海道は正式な声明を出してはおりませんが、これまでの経緯からすればついに抜海駅廃止となるかもしれません。
来年の今頃はどうなっているのでしょうか。日本最北の木造駅舎はどうなるのでしょうか。
幸い現役運用されているときに訪問することができましたが、今度は晴れたときに駅を利用したいなあって思います。その時があるかないか。残された時間は多くはありません。
特急サロベツと利尻山
抜海駅から少し北に位置する地点で、上り列車が走行する様子を掲載した記事です。美しい空と海、洋上に浮かぶ利尻山を見ることができます。