春に東北秋田を旅している時にこの場所の美しさを偶然目にして空撮を行いました。
エメラルドグリーンの湖水と新緑の水没林
湯治で有名な玉川温泉の下流に位置する秋扇湖(しゅうおうこ)とそこに架かる新玉川大橋。自家用車でこの場所を旅しているときに車窓にダム湖の美しい水が見え隠れしていたので、安全な場所に自動車を停止させて眺めたり撮影を行いました。美しく映る湖水は偶然ではないようです。
秋田の玉川と言えば田沢湖のクニマスが絶滅した話で知られる強酸性の水。湯治にはそれが良いほうに作用するようですが、水の中に暮らす生き物にとっては生きていくことのできない悪水。
「玉川毒水」
とも呼ばれていたそうです。
田沢湖は戦時体制下によりその水を引き入れて電源開発を行ったため、湖で暮らすクニマスを始めとする生物や湖の漁師が犠牲になったことが知られています。
絶滅種に認定されていたクニマスですが、平成22年(2010)思わぬ人に思わぬ形で発見されたのは記憶に新しいところです。
クニマスや田沢湖の詳しい話はこちらの記事をご覧ください。
水没林
現在は源流部で強酸性の水に石灰を加えて中和と攪拌作業が行われ、化学反応が起きてこのように何とも言えない青さを見せる湖水になっているようです。
新玉川大橋が架かる秋扇湖の辺りは豪雪地帯なので、春に気温が上がり雪解け水が川へ流れ込むとダムの水位が上昇して岸に生えている樹木が水に浸かります。この現象を水没林と呼びエメラルドグリーンに映る湖水と合わせて美しい景観構成に一役買っています。
エメラルドグリーンの湖水と水没林を背景に
美しい景色が見れたことも幸せですが、そこをドギーと一緒に旅ができたことが何よりの幸福です。