長崎市から南西に伸びる野母崎半島(のもざきはんとう)の西岸を走っていると、そう遠くない場所に軍艦島こと端島を目にすることができます。
近くに軍艦島を見ることができる長崎の先っちょ
今や世界遺産になり長崎港からのクルーズや上陸ツアーが人気を博しているかつての炭鉱廃墟ですが、半島の先端部にある権現山に登ってきた方向を俯瞰すると島の別名の由来になった軍艦の形をした島が海に浮かんでいることがよく分かります。
炭鉱があった時代に操業が行われていたのはこちらの海域。の海底。その時代には世界的には珍しかった海底坑道があり、その坑門が端島にありました。
権現山は眺望の良さから島原の乱後の寛永15年(1638)には江戸幕府によって遠見番所が設けられ、往来する船舶の監視が行われてきました。山の軍事的な利用は明治になってからも続き明治28年(1895)には海軍望楼、第二次世界大戦時は潜水艦の航行を観測する電探基地や高射砲陣地が築かれ、その遺構を山上の公園敷地内で目にすることができます。
東…島原半島
西…五島列島
南…天草諸島
北…端島、長崎方面
晴れた日の眺望が良く、西の五島灘に沈む夕陽も格別です。