八田原と書いて「はったばら」と読みます。八田原ダムは広島県東部の一級河川・芦田川に設けられた巨大な重力式コンクリートダムです。
エレベーターで上がり下がり。中へ入ることができる巨大ダム
昭和48年(1973) 着工
平成9年(1997) 竣工
ダム建設は四半世紀に及ぶ長い年月をかけて建設されました。それによって八田原地区が水没することになり住民89戸(※水没戸数は55戸)が移住したほか、当地に敷設されていたJRの福塩線(ふくえんせん)は全長6,123mの八田原トンネル経由の新線に改められ、八田原駅は廃止されました。集落・駅共に現在はダムによって形成された芦田湖に沈んでいます。
ダム内にあるエレベーターで堰堤の上下を行き来することができます。夏に訪れるとダム内部はとても涼しく外の暑さとの差を感じることができます。
堰堤下に行き水辺に近付くと辺りは水飛沫が舞うほど激しい放水が行われているように感じますが、こちらは4つあるうちの1つめの放水口。洪水時に状況に応じて段階的にゲートが開かれます。
利水ゲート…下部にある斜めの送水口 ※現行
オリフィスゲート…中部にある1門
コンジットゲート…最下部にある2門
クレストゲート…最上位部にある2門
勢いよく流れ出る水は芦田川流域の街と人々の生活を支えながら福山で瀬戸内海に注ぎます。