あまり知られていないようですが能登半島には特徴的な滝がいくつもあります。
山から海へ直接水が流れ落ちる珍しい滝
奥能登と呼ばれるエリアに位置する垂水の滝は山から流れ出る水が直接海へ注ぐ全国的にも珍しいもの。落差35mの二段滝になっており、海から厳しい季節風が吹きつける厳冬期には滝の水が吹き上げられる現象が起きることから「吹き上げの滝」の別名があります。
平成19年(2007)3月25日に発生した能登半島地震に被災して使用不能になり平成21年(2009)12月に現道である八世乃洞門新トンネルに切り替えられ復旧しました。現在は珠洲側の旧トンネル入口付近が寄り道パーキングとして整備され、自家用車を安全に停車して滝を見ることができます。垂水の滝までは直下に遊歩道が整備され近づくこともできます。
元々この場所は「能登の親不知」と呼ばれ何度もルート変更が行われてきた交通の難所。滝の近くに整備されている遊歩道は明治時代に初代トンネル(=旧々トンネル)が出来る以前に通行していた道に由来するものと言えます。
令和5年(2023)5月5日に発生した地震はこの場所に近い地点が震源地となりました。
このたびの能登半島地震に被災された方々の無事と、能登の人々に一日でも早く平穏な暮らしが戻りますよう願っております。
垂水の滝おさんぽドギー
遊歩道に沿って滝へ近づき旧トンネル横を海へ出たところが滝つぼ。滝を真上に眺めることができますが、この場所は前から滝の水しぶき。後ろから撥ねた波しぶきが飛んでくることがあり少し注意が必要なように思いました。なんせ吹き上げの滝ですもんね。