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そらうみ旅犬ものがたり

香川の夏2023<満濃池/香川県まんのう町>

空海伝説の代表的な存在である満濃池(まんのういけ)は、自身生まれ故郷の讃岐國中央部(現・香川県まんのう町)に位置します。

名前に池とついていますが、空海に由来する堤防によって仕切られた大きなダムでもある

 

香川の夏2023

有史以来水利が悪く決壊を繰り返していた堤防を唐から留学帰りだった空海が築池別当として派遣され、それまで誰も成し得なかった土木工事を3ヶ月で完成させました。一般的な日本史ではそれ以降語られることなく池が永続的に存在してきたように認識されていますが、堤防の小さな決壊は何度も発生していて元暦年間の大規模決壊以後は450年近く改修されることなく、池跡には池内村として住民が居住していたことが記録に残されています。

決壊した堤防が数百年間改修されないまま、池の中に人が居住していた時代もある

弘仁12年(821) 空海が改修
元暦元年(1184) 当年の決壊後、しばらく改修されることなく時が流れる
寛永5年(1628) 藩主の命により西嶋八兵衛が改修工事に着手
寛永8年(1631) 改修完了
嘉永7年(1854) 地震により破損
明治3年(1905) 復旧工事完了
以降は大規模な破堤なく現在に至る

満濃池から流れ出た川は金倉川(かなくらがわ)となり、琴平の街中を流れ丸亀で瀬戸内海に合流する

雨が少ない香川県にあって夏は池の水が大きく減ることが珍しくありませんが、令和5年(2023)に関しては夏になるまで比較的雨が多かったため池の水位は大きく下がることなく、程よく貯水量が保たれています。

今回訪れた場所

満濃池(まんのういけ)

日程

令和5年(2023)7月


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