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そらうみ旅犬ものがたり

これまでで最も訪れるのが難しかった東京二十三区への旅「多摩川緑地公園/東京都大田区」

ドギーと飼主、東京に行ってきました!!

考えて考えて発見した東京二十三区内の旅先。都内にこのような場所があって本当に良かったです。

 

犬連れ旅の最難所・東京都

奥多摩駅にて。東京都内ではあるけれど、これで東京行ったとは胸を張って言えない面がありました。夜でもあったし。いつか正真正銘「都内」と言える場所に来ようと考えていました。

僭越ながらうちのドギー、日本何周かしています。それは高速道路のサービスエリアや駅での乗り換えで「行きました!」ではなく、ちゃんと県土を踏むことでカウントです。
ただ万遍なく各都道府県を回るのは無理。我々の拠点が四国の香川県なので、自ずと西日本が多くなります。それでいて交通手段がほぼ100%自家用車になるので、都市部にはあまり近づきません。それゆえドギーと関東地方、特に南関東へ行く事はこれまで数えるほどでした。

今回の旅の機運はインスタグラムで「ドギーの日本二周」企画をやろうと思ったんです。以前だんらん旅人宿そらうみのインスタで「ドギーの日本一周」として全47都道府県の写真をupしていったところそれが好評で、「毎日楽しみにしていた」「自分の県はどこに行ってるんだろう」のような感じで、よく当宿のだんらんで話題にして頂きました。そこで日本二周企画を始めようと写真の整理を始めたのですが、

*「関東地方の写真が全然無い…」

理由として考えられるのが、

①初期の旅は心掛けて写真を撮っていなかった
②関東を旅行する事が少ない
③自家用車旅がしにくそうなイメージ
など

理由として考えれるのはそんな感じでしょうか。②③の理由で機会が少ないところに①は勿体なかったなと今でも思います。とは言えそれはもう仕方ない。努めて関東へ自家用車で行くことにしたのが今回の旅です。

だんらん旅人宿そらうみインスタグラム sanukisoraumi

ドギーと飼主の旅スタイルで一番困るのが「車を停める事」です。それがあってこれまで都市部は避けてきました。

関西でも都市部での事情は同じですが、それと違うのが関東だと土地勘が無く何処に何があるかいまいち分かっていない点。人間だけの旅行なら有名な観光地に行って証拠写真を撮れば手っ取り早いのですが、犬だとその場所がペット禁止などで出来ない場合があります。人が多いと臆病なうちのドギーが怖がる点も。
前回神奈川県を旅した時にも思いましたが、都会ってワンちゃんにとって暮らし辛そうな印象を受けました。

かつて競馬場だった痕跡を感じることができる公園「根岸森林公園/神奈川県横浜市」

今回の大目標は、

「都内でドギーの写真を撮る事」

なのですが、当てがあるわけではありません。漠然と国会議事堂が写る場所であれば一発回答なのでしょうが、そこって数分おきに駐車料金が加算されて、小一時間利用しようもんなら何千円にもなる場所ですよね。それも駐車場が国会議事堂から近くであれば良いですが、離れた場所だったら料金精算が恐怖です。ちょっとそれは一人旅では難しいなあ。と足りない頭をフル活用して見つけたのがこちらの場所。結果的にドヤって感じでした。

 

日本初の鉄道橋が架けられた地

駐車場はJR京浜東北線の鉄橋の下付近になります。訪れた時は平日なので駐車料金は無料でしたが、週末は有料対応になるようです。

【良い点】
・23区内 ※必須
・余裕を持って自動車を停めることができる
・未舗装の地面がある
・鉄道という移り行く景色がある

ちなみに車両が進入できるのは17時までで、その時刻になると問答無用でゲートが施錠されると記されていました。

上流側(右)がJR、下流側(左)が京急。両鉄橋者に挟まれたこちらは、その形状からヴァイオリン広場の呼称があるようです。

5分もすればいずれかの列車がやってきます。後から知ったのですが、この場所は日本で初めて鉄道橋が架けられた場所なんですね。

歴史の授業で習う、

「わが国で初めて鉄道が走ったのが新橋-横浜間。1872年10月14日(明治5年9月12日)」

同区間にはこちらの多摩川が流れているので、鉄道橋が必要でした。初代の橋は一部が木製だったそうです。時代ごとに架け替えられて、現在の橋は昭和46年(1971)に竣工した四代目です。

下流側に架かる鉄橋は京急本線のもの。現在の橋は三代目になります。初代は明治34年(1901)に供用を開始しましたが、川を渡る部分は木製だったそうです。それが明治43年(1910)に流失したため、明治44年(1911)に二代目となる鋼鉄製の鉄道橋が完成。昭和47年(1972)に本線の高架化に合わせて三代目の六郷川橋りょうに切り替えられ、現在に至ります。
そのような日本初があった場所にドギーと一緒に立ってた事を知り、ここを旅した価値が高まった気がしています。

 

あのことでん車両もかつて駆け抜けていた鉄橋

六郷川橋りょう(京急)と多摩川の堤防の交差部分。左側が六郷土手駅になります。

ちっちゃいドギーでは高さを把握しにくいと思いますが、停めてある自転車の高さから想像するに2mあるかないかというところでしょうか。橋上を京急の高速列車が頻繁に駆け抜けるので、その都度とても大きい音がします。こちらは東京都側の橋の付け根部分に当たりますが、反対側の神奈川県側に列車が差し掛かると早くもその音と振動が伝わってきます。鉄橋の魅力と言えばそうなのですが、ドギーにはそれがちょっとこわいようでした。早々に退散。

京急と言えばそらうみ前を走ることでん車両の故郷。なので勝手ながら親近感を持っています。ドギーと飼主がいつも見ている列車が、昔はこの鉄橋を渡っていたと思うと感慨深いものがあります。

ことでんは次期車両に順次新車を入れていくようなので、そうなると旧京急車両は今あるものだけになります。やがてそれらの寿命がくると「昔の京急が走ることでん」は昔話になってしまいますね。
たちまちそれが近い将来に訪れるわけではなさそうですが、そらうみゲストさんをたくさん連れて来てくれることでん。我が街の鉄道を大切にしていきたいといつも思っています。

 

大田区●●

こちらの施設が何か知らず、我々としても背景に写真を撮っただけで何かをしたわけではありませんが、「大田区●●」の文字に魅力あり。ドギーが二十三区内に上陸した証が撮れました。

掲げられている内容からすれば、ドギーと飼主が利用させて頂いていた駐車場を管理されている方々の事務所でしょうか。大変お世話になりました。とっても良いところですね。
多摩川は河川敷が比較的開放されているイメージがありますが、地図で上流をたどっていっても駐車場らしき場所は見当たりません。中流上流に行けばそんな場所はあるかもしれませんが、それは二十三区内ではなくなってしまう気がします。この場所を見つけたのは偶然ですが、ドギーと飼主の旅においてこの上無い素敵な場所でした。これから東京で良いところはどこですか?と尋ねられることがありましたら「多摩川緑地公園」と回答すると思います。

人間の日本一周や全県制覇であればお金があればできますが、犬を連れてそれをやる、その証まで残すとなると経験上とても難易度が高いです。
私は主にオートバイや列車で旅をしてきた人間ですが、今はすっかり自家用車旅人。ハイレベルな犬連れ旅を達成した時の満足感と、ドギーと一緒に旅ができる幸福がとても大きいので、今はこのスタイルで旅を楽しんでいます。

今回訪れた場所

多摩川緑地公園

日程

令和7年(2025)1月


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