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そらうみ旅犬ものがたり

うっすら雪に覆われたかつての終着駅<旧三段峡駅/広島県安芸太田町>

かつて広島から中国山地を縦断して日本海側の浜田を結ぶ鉄道計画が存在しました。その計画は果たせないまま終着の駅も廃止され今に至ります。

かつて広島からこの場所まで鉄道が延びていました

 

うっすら雪に覆われたかつての終着駅

旧三段峡駅(きゅうさんだんきょうえき)
所在地:広島県安芸太田町
開業年:昭和44年(1969)7月
廃止年:平成15年(2003)12月

可部線の延伸に伴い開業。当初の計画では県境を越えて島根県浜田市を結ぶ今福線の一部になる予定だったものが、結果的にこの三段峡駅が終着駅になりそれも廃止されてしまいました。運用されていたのは34年なので短命の駅だったと言えます。

紅葉の名所である三段峡への入口にあたり、秋の週末には増結されたディーゼルカーが満員になるほど賑わったこともあります。しかしながら平日や厳冬期は乗客が少なく、可部-三段峡の46.2kmは部分廃止の措置が取られました。

廃止後は現役時代の駅舎は取り壊され線路が取り除かれ、駅があった部分が舗装されたこともありかつての三段峡駅周辺で鉄道の痕跡を見つけることは難しくなっています。けれど道路を渡る鉄橋や線路が敷設されていた築堤、駅を出てすぐ差し掛かるトンネル入口は当時のまま。旧可部線沿線の国道191号を走っていても所々で鉄道の痕跡を見ることができて、広島から浜田を目指した鉄道がこの地まで延びて来ていたことを知ることができます。

 

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今回訪れた場所

三段峡交流広場(さんだんきょうこうりゅうひろば)

日程

令和3年(2021)12月


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